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四月馬鹿

ここに書くのは嘘のような話であるが嘘ではない。 今日は四月一日であるため通学定期券を継続購入すべく、まず大学に赴いて通学定期券購入証明書を受け取り、然る後東京駅のみどりの窓口で手続きを行おうとした。ところが係の人が悪戦苦闘すること二十分にして、いまだに発行ができない。今日は鷲見君ほか一名と会う予定があって、刻限は次第に迫ってくる。わたくしの定期券はSuicaとクレジットカードが一体となったもので、それが事態を複雑にしたらしいが、ひとまずSuicaの形で新たに定期券を作り、自動券売機で定期券情報を旧い定期券に移し替えることとした。 ところが機械曰く、旧券を既にSuicaとして(定期券の期間の後に)用いているため情報を移せない、ビューSuicaカード定期券デスクに問い合わせよという。しかしもはや待ち合わせの刻限を過ぎているため、一日の用事を済ませてから改めて処理することにした。 「ここはロシアか!と叫びたくなったね。で、結局定期券は手に入らなかった」 「手に入らなかったんですか、それはロシア的ですね」とは鷲見君の言である。 さて夕方になって該デスクに電話を掛けると、確かに定期期間後Suicaとして用いた場合は情報を移せない、ついては新券を磁気定期券に変え、磁気定期券から旧券に情報を移すべしという。さてその通りにしようと品川駅の窓口にゆくと、定期券が京急・JR・東京メトロというように二区間を跨いでいるため磁気定期券を発行できない、ついては新券を発行した東京駅の窓口にて対応を相談されたいという。 致し方なく東京駅の窓口へ帰って事情を話すに、結局は同じことで、磁気定期券にはできないそうである。今わたくしの手元には定期券の機能を失った旧券と、今日発行された新券とがあつて、後者を定期券として用いて帰宅したのである。 これが今日一日でわたくしに生じた波瀾である。クレジットカードと一体になったSuica定期券は、期間後にただのSuicaとして用いたときSuicaの新券から定期券情報を移せない。これは陥穽であった。さらに多区間を跨ぐときは磁気定期券が出せない。穴の上から土をかけられたようなものであった。 何とか世の趨勢に遅れまいとし、且つ些かなりとも世の効率化に寄与せんとするのが微意の存する所であったが、二枚のICカードを並べて歎息する喜劇を演ずることとなった。新幹線にすらりと乗ろうな

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